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2019/1/1 近藤千佳之理事長 新年あいさつ
これまで同様、時計販売、時計修理を活動の柱に
ジョウ・ジャパン組合員の皆様、関係業界の皆様、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
2018年は非常に自然災害の多い年でございました。6月には大阪府北部地震、翌7月には西日本豪雨、さらに9月には北海道胆振東部地震や大型台風が襲来し、多くの方々がお亡くなりになり、被害に遭われました。ここに改めてお悔やみを申し上げるとともに被害にあった皆様にお見舞い申し上げます。
国内経済に目を向けますと、日経平均株価では10月に2万4245円76銭を付け、昨年1月23日に付けた年初来高値を更新するなど、景気は回復傾向にあると報道されております。しかしながら厚生労働省による速報値ながら2017年の実質賃金は前年比0・2%減と発表されるなど、景気回復=消費支出につながる状況ではありませんでした。
時計市場に目を向けると、国内時計メーカー各社では、景気は回復傾向にあり業績も堅調に推移していると発表されております。しかし、私ども中小の時計専門店では、景気回復の実感は程遠く、いまだ厳しい景況は変わっておりません。さらに腕時計だけを見てみると、メーカーによる特定商品に対する販売条件の見直しが行なわれるなど、これまで通りの販売状況とは違う環境になりつつあります。また商品の価格帯も、メーカー各社が高価格帯の商品を中心に据えるなど、幅広い価格の商品ラインナップが組みにくくなっております。加えて、メーカー直営店をはじめ、全国に展開する家電量販店、カメラ量販店、百貨店、さらにはテレビやネットなどによる通販業者などがライバルとなっているのが現況です。
こうした状況を鑑みた結果、今後、全日本時計宝飾眼鏡小売協同組合では、やはり時計販売と時計修理・電池交換の二本柱をしっかりと据えなくてはならないとの結論は変わっておりません。時計販売に関しましては、全国の時計小売店が集まって行なう共同仕入によるシステムを確立し、無理なくご加入いただいた上で、活用いただけるようにならなければいけないと考えます。時計修理につきましては、2012年に発足、活動しております『時計修理技能士会』の積極的な活用を重ねてお願い申し上げます。さらに2017年に初めて試みました、国家資格である技能検定の時計修理職種における受検料の組合負担につきましても継続事業としております。本事業は、今後も継続してまいりますので、ぜひともご活用いただければと存じます。時計修理に関しましては、GPSソーラーウオッチ、ソーラーウオッチなど、より専門的で高度な技術を必要とする時計が販売されており、店舗での修理が難しくなっていく状況はますます続くと思われます。こうした時計に対する修理についても、『時計修理技能士会』をご活用いただき、国内時計メーカー各社との連携を綿密にすることで、消費者の方々からの信用、信頼を得ながら、利益につなげていただけると思っております。
このほか、宝飾、眼鏡では、それぞれの関係団体が推進しております、ジュエリーコーディネーター制度(日本ジュエリー協会)、認定眼鏡士制度(日本眼鏡技術者協会)、さらに眼鏡技術者国家資格推進機構が目指しておられる、国家資格制度を支持し、連携を深めてまいりますのは、これまでと変わりございません。
末筆とはなりましたが、業界の皆様の一層のご繁栄とご健勝を祈念し、業界の皆様のご協力ご指導をお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせて頂きます。