10月12日から14日までの３日間、滋賀県大津市の近江勧学館で、全日本時計宝飾眼鏡小売協同組合（ジョウ・ジャパン、近藤千佳之理事長）主催による『第30回時計技能競技全国大会』（後援＝厚生労働省、滋賀県、中央職業能力開発協会、（一社）日本時計協会）が開催された。
　競技は第１部門（機械式時計、クオーツ時計）と第２部門（クオーツ時計）に分かれて行われ、第１部門で優勝したのは、セイコーエプソン㈱の平谷朱菜（ひらや　あやな）さん（20）。第２部門はシチズン時計マニュファクチャリング㈱の山﨑司（やまざき　つかさ）さん（20）が優勝した。第１部門において女性が優勝したのは初であり、平谷さんは第28回大会の第２部門でも優勝している。
　閉会式では大会副会長で競技委員長を務める、ジョウ・ジャパン藪内正明副理事長が、国内時計メーカーをはじめ、近江神宮勧学館など、本大会の開催への協力いただいた団体に対する謝辞を述べるとともに、「毎年のことながら、参加者の皆さんの技術がレベルアップし続けているとの報告を受けています。今回も実力が拮抗している中で、僅差による順位となったとのこと、大変喜ばしく思います。そんな中で、入賞された皆さんは見事な成績を収めることができ、本当におめでとうございました。また、惜しくも入賞を逃した皆さんは、大会という緊張を強いられる中で、思い通りに作業ができなかったのだと思います。入賞された皆さんも、入賞されなかった皆さんもこれからも技術に磨きをかけられるように日々努力を続けてください。惜しくも入賞されなかった皆さんには、来年の大会に参加していただけるよう期待しております。ここにおられる皆さんは、これからの日本の時計業界を支える力であることは間違いありません。今後のご活躍に期待しています。頑張ってください」と話した。
　続いて、来賓として（一社）日本時計協会の山本尚専務理事、近江神宮宮司・近江時計眼鏡宝飾専門学校校長佐藤久忠氏がそれぞれ祝辞を述べ、３日間にわたる参加者たちの努力を称えた。
　その後、佐々木和人副主査・競技委員より今回の課題内容、さらに参加者の技術面についての講評が行われた。
　参加者を代表し、第１部門において優勝者した平谷さんが、主催者、後援者、さらに関係団体に対して謝辞を述べるとともに、今後の時計業界のためにも今回の成績に満足することなく、まだまだ技術を向上させ、極めていきたいとの決意を述べた。
　最後に谷主査からの閉会あいさつがあり、３日間の日程が終了した。